夢に向かって適当に
ハハの後輩にMオという男がいる。彼の口癖は「適当」だ。自分のことはあまり語らず、他人についてもあまり関心はもたない。いつも斜に構えたように振舞っているような、そんなヤツ。
ハハが一緒に仕事をしていたときは、思うような部署に行けなくていつもふて腐れてて、自嘲する様なことばかり言ってたMオ。何年かしても状況は変わらず、業を煮やして先のことも考えず辞めていった。その後は就職活動をしながら何ヶ月もプータロー生活。「オレ、適当なんで」ってヘラヘラと笑ってた。ようやく志望していた職種に就職が決まった時にはハハもすごく喜んだけど、本人は「まあ、物好きな会社があって、適当にやってたら受かっちゃいました」って言うだけだった。
それから何年か互いに忙しくて連絡することはなかったけど、昨年ようやく彼女と結婚することになって、結婚式に招んでくれた。ここでもMオは「適当にやっていきますよ」って口ぶりで「まあ、忙しいと思うんでヒマだったら来て下さい」って言っていた。
久しぶりに電話があった今日、「オレ、3月からロスの会社に転職することになったんスよ。それで挨拶に行きたいと思って」
全然知らなかったけど、何年も前からロスで働こうと活動していたらしい。自分のスキルを活かせて、更にステップアップできる環境を自分の力で手に入れたMオ。話を聞いているうちにハハは思わず涙ぐんじゃったみたい。今回も「いやホント、まあ適当にやってたんですけどあっちがバカなんじゃないんスかね」って言っていた。
「適当」は、本来「ある性質・状態・要求などにちょうど良く合うこと」「度合いがちょうど良い様子」という「適正」とも通じる意味だけど、普段の生活では「いい加減な」を意味する使われ方の方が多いかもしれない。
でも、「ちょうど良く合う」とした場合、それは物理的な意味ではなく人に置き換えて、その人に相応しい、という意味にも解釈できる。その人の器に応じて必要なモノが与えられるということ。四角い器がいいのか、円い器がいいのか、目指す形に近づけようとすることで、求めるものはいずれ与えられるということ・・・?
自分のやりたいこと、夢の器に適当なニュースがやってきたってことじゃないの。Mオ、おめでとう。新年早々(でもないか)良いニュースを聞かせてくれてありがとうね。
・・・なんだか自己啓発っぽい内容になっちゃったなあ・・・
手作りのビーフジャーキー(オージービーフ)。美味しくて大興奮。

















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